梅雨時の河川工事
2023-7-5
昨日は気温がどんどん上がり、30℃をはるかに超える真夏日になった宮田村です。
夕方からは急に雷雲が現れ、稲光とともに落雷がありました。
そして急な雨が降りましたが我社から500mほど南では大粒の雨が降ったのに、我社付近はほとんど雨が降らず道路が渇いていて、相変わらずこの時期の雷雨の不思議さを感じたものです。
ちなみに宮田高原付近では、氷も降ったようです。これから梅雨明けや夏のシーズンはこうした急な雷雨に注意が必要ですね。
それにしても雨の通り道って不思議ですね。
さて、建設業者のHPらしく、今日は工事現場と災害の話をつぶやきます。
我長野県の小川村で今月1日に大雨が降り、昨年の8月の豪雨災害の復旧工事を行っていた河川現場で仮設のパイプが溢れ、水位が上がって近隣の住宅や農地が浸水した事が県議会の委員会で問題になり、住民からも苦情が殺到しているとの記事に反応します。
災害復旧工事は一級河川のそれは県が発注し、入札によって業者が決まり工事が行われる事は今更言う事もありません。
一般的には河川など水に関わる工事現場は渇水期の冬季に行われるのが過去の例でした。
したがって3月年度末工期が多く、現場は悪条件の冬場に、雪が降っても間に合わせなければならないから過酷な条件下で作業を続ける事も多かったと記憶しています。
また、3月も後半になると「彼岸水」という、雪解けを伴う大水が出て、河川現場は大変な被害に遭う事も稀ではありません。
近年は、こうした条件を改善するためと、人手不足などから建設業界は工期の年度繰越を願い出てきました。
これは河川に限らず、道路でも森林でも同じだと思います。
お陰様で年度末に慌てて現場を仕上げるために残業したり、土日も関係なく作業を行う事はかなり減ったと思われます。
来年から施行される働き方改革では、もっと顕著にこうした傾向が起き、結果として工期が延びるものと普通は思います。
今回住民から問題視されているのは、この梅雨の最中の出水期に、河川工事を行う事への批判と結果としてこれが災害の原因になってしまった事で、工事の施工時期の問題が浮上するものと思われます。
年度末繰越はありがたい。しかし、この梅雨の最中に河川の中で工事するのはリスクが高すぎます。
しかし、日常遊んでいる訳にもいかないから、受注している工事は出来る所は施工したいのは業者の心理。
これらが複雑に絡み合い、今回のような事象も起きてしまうのかと思います。
災害現場の条件の厳しさ、施工の難しさは大変な場所もあります。
施工や品質を考えれば、厳冬期よりも夏季の方が断然やりやすいし、高品質な製品が仕上がると思います。
但し、水や雨といった条件もあり、逆に苦労する事も沢山あります。
建設業者にとって、工期、施工時期、そして人員不足と働き方改革などは大きなテーマです。もちろん安全があっての作業です。
今回の事象は、いろいろ考えさせられることが多いと感じています。
勿論、被害に遭われた方々にとっては許せることではないでしょう。でも、事情もあったのでは?と思っちゃうんです。
被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。