スーツ違反で失格の波紋
2022-2-8
北京五輪の熱い戦いが行われるにつれ、段々いろんな話題が出てくる今日この頃。
日本選手の健闘と、惜しくも金メダルやメダルにもう一歩という競技もある中、昨日はスピードスケートで金メダル大本命の高木美帆選手が銀メダル。少し残念そうです。
一方、フィギアスケートの団体戦は、日本選手たちが頑張って初の銅メダルを獲得。今日から始まる男子の個人戦や、少し空くけど女子やペアなど個人戦での活躍に期待がかかります。
このフィギアスケートでは、いよいよ羽生結弦選手が登場します。
何やらぜん息持ちの彼は、北京での滞在時間を少なくするために直前の北京入りになった等の「憶測」でいろいろ言われ、さりとて中国国内でも大人気だそうなので、北京のPM2.5なんて決して言えません。
羽生選手については、これからいろんな話題が出てきそうですが、何とか五輪3連覇の偉業を達成して欲しいものです。
さて、昨晩、テレビの前で一生懸命応援したスキージャンプの団体戦。
女子選手は今大会はノーマルヒルとこの団体戦のみしか競技が無く、高梨沙羅選手にとっては悲願の金メダルのラストチャンス。
注目の1回目。大きなジャンプで好スタートを切ったかと思いきや、なんと「スーツ違反で失格」の報道。
アナウンサーも解説者も何が起きたのか解らぬ状況なれど、とにかく高梨は失格らしい。
その後、二人がそれぞれ自分の持ち味を出して最終、小林陵侑選手に期待を託す。
流石前日の金メダリストはキッチリ飛んでくれてスカッとさせてくれたけど、なにせ日本は1人分の得点が無いから下位に沈む。
ところが、その後、他国の選手も次々に失格になり、結局5人の選手が失格という前代未聞の事態となった。
高梨沙羅選手の泣き崩れる姿が映り、思わずもらい泣きしそうになる中、彼女は気丈にも2回目のジャンプに挑む。
恐らくゴーグルの中では目は潤み、ジャンプを飛ぶどころじゃないはずだけど、そこが彼女の凄さでちゃと飛んだ。しかも98.5mのまずまずのジャンプ。
しかし、着地した直後から手を顔に当てて号泣しているのが見えて、こちらも思わずウルウルする事態。
その後の選手の頑張りはもはや説明不要かと。最終小林選手の2回目の前には4位にまで順位を上げ、もしかしたら銅メダルに手が届くのでは?と思わせるほど上位に肉薄。
しかし小林の大ジャンプも、流石に1人少ない得点ではそれ以上の伸びは無く、カナダの選手もまずまずのジャンプで3位をキープして、日本は4位に終わりました。
この試合の出来事は、恐らく今日から大騒ぎになるんじゃないか?と思うもの。
まずは、ジャンプ競技はW杯でも連戦していて今始まった競技じゃないから、スーツなどのルールは徹底されている筈。
昨日は測り方がいつもと違ったり、抜き打ちは良いけど、競技の前にもチェックできないのか?と素朴に思う。
ノーマルヒルの時と同じスーツで臨んだ高梨だけど、体重や筋肉の収縮で微妙に変わるスーツの大きさだそうで、昨日は寒さで筋肉が縮み、つまり脚が細くなっていたという事らしい。
コーチもどうか?とも思うけど、4か国から5人の選手が失格で、しかも女子ばかり失格というのも腑に落ちない。
これには当該国のコーチ陣や陣営は猛反発。当然だと思う。
五輪の舞台で、初めての競技じゃないんだから、こんなに失格者がでる試合なんて目を覆いたくなる不始末。
「ルールだ」の一点張りだと思うけど、選手は4年間この大会の為に頑張ってきているんだから、せめて始める前と後にチェックぐらいの方策は出来なかったのか?と。
ドイツなど他国の監督も「クレイジーだ」と絶叫しているそうだけど、この競技だけは、北京五輪の大きな汚点だと吠えたい気分です。
高梨選手や他の3人の健闘に心から敬意を表します。
大会はまだこれから。女子ジャンプ陣は終了だけど、男子はまだまだこれからもラージヒルと団体戦があります。
日本選手の健闘を祈ると共に、もうこんな馬鹿げた失格者が出ない事を願うばかりです。
スーツやルール変更に悩まされる競技って、冬の競技の特徴だとも思うものです。