建設業を憂う

2020-10-28

 昨日は我村初のプロ野球選手誕生に沸いた宮田村。
夕方のテレビニュースに関係者が出演されたり、役場の玄関に垂れ幕が張られたりとかなりのフィーバーぶりだったようです。
私もお父さんと直接お話させていただきましたが「本人も(あの順位での指名で)むしろ気楽に挑戦できるのでは」とのお話でした。
とにかく怪我の無いように頑張ってもらいたいの一語であります。
 そのプロ野球は昨晩、ソフトバンクがパリーグ優勝を決めたそうで、ここにきてモタモタしている巨人より先に優勝を決め、胴上げ無き優勝という今年ならではの優勝シーンを見せてくれたそうです。
その陰で、今シーズン限りで退団する可能性が高い、かつての主力選手のニュースが載るなど、プロ野球選手の道は本当に厳しいと思うものです。
 さて、プロと言えば職業ですから我建設業の話も偶にはしてみたいところです。
今週配られてきた長野県の建設業の記事専門紙の見出しを見て「なるほど」と頷いた私。
その見出しには「10代、20代の1級土木施工管理技士、10年前の約半分」と書かれていて、県内の年代別1級、2級の土木施工管理技士の人数を示す表が載っています。
ご存知かと思いますが、土木工事に携わる現場の担当技術者には、土木施工管理士という国家資格が必要で(建築工事も同様です)、工事の規模により1級、2級の資格を求められます。
その技術者の数が若い人ほど減ってきているというのは、建設業の将来に不安をもたらせるもの以外の何物でもありません。
建設業は資格商売と言われ、資格を持たないと何もできないと言われますが、土木や建築施工管理技士、あるいは建築士といった資格はその最たるもので、例えば現場で作業する方が重機や足場などの作業主任者資格を必要とされると同じく、現場を担当する技術者は施工管理技士等の資格が必要という訳です。
 そして、記事によると、それらの解決の鍵は「書類の簡素化」とされ、若手、ベテランを問わず、各社の現場代理人や主任技術者が書類作成に負われ、非常に苦労している事を指摘しています。
確かに建設業は長野県でもいち早くICT化を求められ、電子入札や電子納品をもう20年ほど前から始められたと記憶しています。
しかしその反面、各社の担当者がパソコンに向かい、夜遅くまで書類作成をしている姿は弊社でもあります。
正直、若い方がパソコンに向かうのはあまり違和感は感じませんが、年輩の代人さんが現場から帰ってきてごつい手つきでパソコンのキーボードを叩く姿は違和感も感じたり。
こうしてつぶやく自分の姿もかなり違和感であります。
県は最近工事書類のの簡素化を謳い、施工計画書や竣工書類の中身を簡素化してくれたと言います。
しかし、実際には担当者によって要求にばらつきがあったり、提出は求めなくても提示を命じられる事が多いそうで、それって結局作成しなければならないからまったく簡素化になっていないとの記事の内容です。
写真や品質証明があれば必要ではないのでは?と思われる書類の提出を求められることは多々あります。
3K5Kと言われ、更にこうした状況を見ると、10年後には建設業従事者が激減することは明白です。
 そして、その最大の原因は、書類もさることながら、あの田中元知事が建設産業を痛めつけ、めちゃめちゃにしたこと、更に民主党政権が「コンクリートから人へ」などとカッコいい事を言って仕事を激減させた事が発端だと思っています。
そしてそれは、今日の災害復旧の遅れや、今後のインフラ整備に大きな影響を与えるものと危惧しています。
これから先、建設業に従事し、現場で働く人がどれくらい確保できるのか大きな疑問であります。
デジタル化も大切ですが、建設現場はもっと大変な事になっているともいえると思います。

お問い合わせ

株式会社 南田建設
〒399-4301長野県上伊那郡宮田村1467
●TEL (0265)85-2471
●E-mail minamida@siren.ocn.ne.jp
●交通・・・下図をご参照ください。

耳より情報

詳しくは画像をクリック!

施工例

詳しくは画像をクリック!